Karl Valentin(カール・ヴァレンティン 1882-1948)は、バイエルン出身の寄席芸人。
20世紀初期に人気を博した彼の作品は、地元バイエルンに留まらずベルリンやウィーンでも公演されました。彼の(特にこの当時の寄席芸)の醍醐味は「言葉遊び」。
ドイツ語ならではの単数形と複数形。関係代名詞を利用した関係文に仮定法…ドイツ語を勉強したことがある人は、"Deutsche Sprache, schwere Sprache (ドイツ語、難語)”という決まり文句のごとく悪戦苦闘、泣かされたことがあることが多いことかと。kojisatoは今だにコレにアタマを抱えます。
そんな難解な部分も、ちょっとした遊び心でアレンジすれば笑いを誘う「言葉遊び」に!
今日は"Komischer Salat(おかしなサラダ)"と題された、Karl Valentinの小噺代表作を集めたお芝居を見に行きました。
スポンサーはモニ・ママ。kojisatoのロストックのお母さん:)
彼女の友人ジグリットをお誕生日にこの劇に招待したついでに、kojisatoにも声をかけてくれました。
Bühne602という小さな劇場は、役者と観客がまさに目と鼻の先の臨場感を味わえるアットホームな場所。ここでは主にコメディが上演されて、なかなかドイツらしい作品を味わえます。
港沿いにある劇場に行く前に、同じくヨットハーバーを見渡せるイタリアンで腹ごしらえ。
さて、"Komischer Salat”、上に書いたようにドイツ語が解るから面白い!という部分が他出。ドイツ人にとっても時々、上の関係文とか仮定法とか難しいのです(ホント)。そして、kojisatoが暮らす北ドイツは、バイエルンの独特な文化や訛を面白がる(というか、バカにする)面も少なからず、革張りのズボンとバイエルン独特の帽子姿で登場する役者さんに笑いが出たり…昔ならではの喜劇ならではで、役者さんがギターやピアノを披露して、舞台を進めるのも「黄金時代」といわれたドイツの大衆文化絶世期ならでは。kojisatoは個人的に、この時代の作品が好きです。かの有名なブレヒトとかも、この時代。
これはドイツで暮らして、ドイツ語が多少は分かる人にしか味わえない醍醐味だと思います。kojisatoも昔は解らないことばかりだったけど、こうやって年齢層の高いほかのお客さんに混じって爆笑出来るっていうことが、なんだか来年ドイツを離れることが勿体無いと思わせました。
kojisatoのドイツ滞在も残すこと1年になっている事実を聞くと、目を潤ませて、なんとかkojisatoがドイツに留まれないかと聞いてくるモニ・ママ。思わず気持ちが揺らいじゃうよ。
女3人、美味しいご飯にワインを楽しんで、大笑い。素敵な秋の夜長でした。
とらわれない。自由でいる。
3 年前
6 Comment:
ドイツのお芝居でドイツ人に混じって笑えるなんてkojisatoさんすごい!
ドイツ語はホントに難しいですよね。パズルみたいだし、理論づくめで構成されてる言語だと思います。
副科でイタリア語をとっているんですけども(初心者です)、ドイツ語文法に慣れちゃってるもんだから、主語を省略できちゃったりすると「あれれ?」となんか気持ち悪くなってしまいます。
あとバイエルンのあの民族衣装って北ドイツでは嘲笑されるんだぁ…。ヴュルツブルクは厳密に言うとフランケン地方ですが、実際にお祭りであのレーダーホーゼを着てサスペンダーをして帽子をかぶってる男性がたくさんいてカッコいいですけどね。女性はディルンドゥル(オクトーバーフェストのビールを運んでる逞しいおばちゃん達が着てる民族衣装)を着てかわいいし。
なんかバイエルン地方ってドイツの名古屋みたいな気がする。名古屋弁も名古屋の文化もよくバカにされるし…。そ~んな風に人の文化をばかにするのやめときゃ~よ!
フランケンの人たちもバイエリッシュは理解できないみたいですし、やはりあの訛りをバカにしてますよ。バイエリッシュでI ma di.=Ich mag dich.だそうです。
ここでひとつフランキッシュ講座を。
Mir ist Wurst. はこちらでは Mir ist Wurscht. と言います。あとIch weiß es net(nicht). とか。
それにしてもkojisatoさん自身が書いていらっしゃる通り、こんなにドイツ語ができるのにドイツを離れられるのが本当にもったいないですね…。
せっかくここまでできるんだから、次はオランダ語とかスウェーデン語などの似た言語を習ったら習得しやすいんじゃないですか?
Really wish I could see it, sounds very funny. I hope I would understand the level of German in the play.
From what you told me about it, it looks like my (and yours)sort of humour.
kiki und noixさん>あぁ、完璧にはドイツ語はいつまでたっても解りませんよ。
でも、会場の臨場感とか、大笑いする
ドイツ人(大人)が可愛くて:)
イタリア語もいいですよね。
やっぱり音楽関係だと、イタリア語が
解ると、オペラとか楽しいですよね。
日・英・独語にポーランド語まで今後の
課題になちゃって…
ずっとラテン系の言葉を勉強したいのに
後回しの後回し。いつか、イタリアを
案内してください!:)
フランキッシュ講座、"Wurscht"とか
いいますねえ。
ちなみに、ドイツ語とオランダ語と英語が
混じったような、Plattdeutschというのが
厳密にはココの方言。
Ich mag dich. = ik magg di
Mir sit Wurst. = mi is woast.
Ich weiss es nicht = ik wusse dat nich.
これもまたなかなか違いますね:)
このPlattdeutsch(もしくはNiederdeutsch)、アジア人学生で
私が唯一講義からゼミまで参加した
物好きでした(笑)
バイエルンはドイツじゃない!
というのは、バイエルンの方でも
バイエルンがドイツで、他はドイツじゃない!
と、まあ、どっこい、どっこいですね。
イロニーから生まれる文化がドイツは
多いような気がします。
あーーー、名古屋の「みゃー」という
語尾を面白がっているのは私です!
(実際にはあまり「みゃー」言わない
みたいですね)
Pa-panda>I think, you understand humor of German too.
I'd like to go someday a reading of
Loriots with you.
こんばんは^^
風邪の具合はどうですか?私はまだフラフラしていますが、ちょっとましになりました。
ドイツのお芝居、良いですね。ドイツ留学で一番良いことは、ドイツ語が上達していくことですよね。ま、そうじゃないアジア人も沢山見てきましたが…。ただ大学の本ばかり読んでいると、練習不足になってしまいますが(笑)。
お芝居やオペラは好きなんですが、今までハズレが多かったです。イタリア語で、全く理解できなかったり、字幕付きの演劇で、字幕が速すぎたり。語学関係のお芝居、楽しそうですね!今度チェックします。
erdbeerさん>風邪、どっかへ行っちゃいました:)
確かに言語は、その言語が使用されている
環境に飛び込めば必然と伸びるので、
日本でガッチリ机にしがみつくよりは
効率的ですよね。
言語の上達は、はやりその場の環境も
大きく左右すると思いますよ。私の場合は
「あぁ~、もっとお話したい!伝えたい!」
っていう人が多くて:)留学中に
特にアジアからの学生は環境が随分と
変わって、内向的になってしまうのは
残念ですよね。
オペラ、ミュージカル、大御所も良いですが、
もっとドイツ人らしい小粋なネタも
大好きです。是非、チェックしてみて
下さい。
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