2009-06-18

ドイツ大学総体評価制と卒論の威力

久しぶりにシッカリと大学のネタでも…(笑)

本日、卒業資格に必要ないわゆる「単位」を全て提出してきました。

kojisatoの主専攻はGermanistik(ドイツ学)で、ドイツ語学および文学研究がその範囲。そのうち、ドイツ現代語学の社会言語学にのめりこんでいます。

副専攻は、教育学

kojisatoの学部では、副専攻が必須で、すでに修了したBA(学士)課程では言語コミニュケーションを副専攻していました。

さて、制度としてあまりBAと変わり映えのないMA(修士)課程

BAの時は、右も左も分からず…とオロオロ、実際、上限の学期数より1学期延長してしまったのだけど、MAになると慣れたもので、大分泣かされた Prüfungsamt(試験局←日本語で何でしょうね?)とのトラブルもなく…BA同様、単位が揃ったのでサラリと副専攻が本日で正式に修了となりまし た。あまりにもあっけないので、全く実感ないです。

ドイツの大学、まさに個人主義シクジッテ留年となっても、誰も責められません。もう、自分バカバカ!って言うしかない。

というのも…

日本の大学の至れる尽くせりのサービスと違って、卒業までの単位管理は全て自己責任だから。

kojisatoの大学は、いわゆるモデル制度というのを導入していて、学科内での専門分野をモデルA、モデルB…と分け振り、それぞれ規定に従ったゼミもしくは講義数をこなして、各モデル修了のためのモデル試験を受けます。

MA課程は4学期(2年)からなります。

主専攻のドイツ学は、MAになってから「放任状態」になって(汗)、2モデルのみ。

副専攻の教育学、kojisatoの場合はBAで取ったコミニュケーション学を引き続きMAで副専攻することが規定で許されず、教育学に変更=新しい専攻!というわけで、5モデル。しっかり基礎コースから始まりました。

基本、モデルテストは各モデルに1つ。論文・筆記・口頭・発表の4つから選べるのだけど、時々試験様式を指定されている時もあります。

教育学では、5モデル中2モデルがモデル試験2本が必須でした。

というわけで、コツコツと溜めたモデル試験の結果と単位…

これが、卒業論文とあわせてkojisatoの総体評価になります。

細か~い字でギッシリ書かれた試験規定によると…

主専攻の成績×3

副専攻の成績×2

修士論文の成績×4

で換算されるそうです。

ドイツの大学の成績は5段階制で、

1 - 1.5 → 非常に優れている (excelent)
1.5 - 2.5 → 優れている (very good)

2.5 - 3.5 → 良し (good)

3.5 - 4.0 十分 (satisfactory)

4.0 - → 不合格 (fail)


各専攻の平均を計算してみると…

ドイツ学:平均2.0

教育学:平均1.75

卒論が足を引っ張ると、1段階下の成績で卒業。

卒論が上手く行けば、少なくとも"very good"の成績で卒業。

この、2倍、3倍…計算法がイマイチよくわからないのだけど、卒論の力は充分に強いのね。

あー、胃が痛くなってきた:(

事務手続きは、卒論を提出して、卒業手続きをするまで全て完了。

卒論提出後のKolloquimこと最終口頭試験は、9月末になりそうです。

結婚までにスッキリしたい!と8月末を希望していたのだけど、クリーム教授第2試験官バカンスだそうです(ドイツ人バカンス命!で、ここは融通がききません)。

ギリギリまで、kojisatoはロストックに居残りそうです。

追記
写真はロストック大学本館。ハッタリは外見だけ(苦笑)。
その前にあるのが、通称「ポルノ噴水」。正式名は、「人生の歓び」。典型的旧東ドイツ時代(共産社会)の芸術でkojisatoと同い年です。

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4 Comment:

Pupu さんのコメント...

本館の建物が美しいの羨ましいです!キールはしがない煉瓦造りがかろうじてあるだけで、本館とかただのビルですから(苦笑)

ところかわればですね。キールの人文学部系のBA制では主専攻・副専攻にプラスしてFachergaenzungという枠で、単位を取らないといけないみたいです。だいたいみんなテーマを決めて取っていくので副々専攻みたいな。周りの話を聞くだけで良くわかってないんですよね。

kojisato さんのコメント...

Pupuさん>PupuさんのBlogで紹介されている
BA制度ともまた違うようなので、ちょっと
紹介してみました。
そうそう、副々専攻まではいかないかもしれないけど、
IDSという総合科目と外国語2つも必修です。
私の場合は、英語とドイツ語(母語じゃないから)に
して、少しズルしましたが:p
BA/MA制度導入で、他大学への編入が
簡単に出来るようにするのも目的の
1つみたいだったけど、まだまだ大学それぞれの歩幅が合わないですね。
それをEUレベルで改革しようとしている点も
まだまだ時間が必要なのかな…と思います。
自分の子どもが大学に行く頃は、全然
違うんだろうなぁ…

bommel さんのコメント...

へえ~おもしろい!うちはMAでも副専攻も主専攻もないのでとても興味深いです。
全ての教科に点数がつくんですか?経済学部のように全てテスト?それともテスト+発表?教授によって平均が56点(50点から4.0)とかあってヒーヒー言ってましたが、運のいいことに(いやいや実力のうち?笑)
私もVery Goodで卒業できそう!

kojisato さんのコメント...

bommeさん>経済学はまた違うかな?
同じ大学でも学部によって制度がまた
変わるので、副専攻がない学部もあります。
確かに経済の方は試験が多いみたいですね。
ドイツ学は哲学部に属するわけで、
テスト…という形よりも論文が好まれます。
卒論、無事通ったんですね!おめでとう!
Very Goodで卒業だなんて、誇りに思って
良いと思いますよ。